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「お口ポカン」は放置NG!原因・影響・改善方法を歯科医が解説

お口が常に開いている「お口ポカン」は、見た目だけでなく、健康にもさまざまな影響を及ぼします。特にお子さまの場合、早期の対策が重要です。本記事では、お口ポカンの原因、影響、そして改善方法について詳しく解説します。

お口ポカンとは

お口ポカンとは、無意識のうちに口が開いたままの状態を指します。医学的には「口唇閉鎖不全症」とも呼ばれ、特に子どもに多く見られる症状です。この状態が続くと、口腔内の乾燥や歯並びの悪化など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

お口ポカンの原因

お口ポカンの主な原因は以下のとおりです。

口周りの筋力不足

現代の食生活では、柔らかい食べ物が多く、咀嚼回数が減少しています。その結果、口輪筋(口の周りの筋肉)が十分に発達せず、口を閉じる力が弱くなってしまいます。

慢性的な鼻づまり

アレルギー性鼻炎などで鼻が詰まると、口呼吸が習慣化し、お口ポカンの原因となります。

舌の位置や癖

舌が正しい位置にない、または舌を前に突き出す癖があると、口が開いた状態が続くことがあります。

歯並びの問題

出っ歯や受け口などの不正咬合は、口を閉じにくくし、お口ポカンを引き起こす要因となります。

お口ポカンが及ぼす影響

お口ポカンを放置すると、以下のような影響が考えられます。

口腔内の乾燥と虫歯・歯周病のリスク増加

口が開いたままだと、口腔内が乾燥し、唾液の自浄作用が低下します。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

発音や食事への影響

口唇閉鎖不全により、「ぱ」「ば」「ま」などの音が正しく発音できなくなることがあります。また、食事中に食べ物や飲み物が口から漏れることもあります。

睡眠時の問題

口呼吸が習慣化すると、睡眠中にいびきをかいたり、睡眠の質が低下したりする可能性があります。

顔貌への影響

お口ポカンを放置すると、顔の筋肉や骨格の発達に影響を及ぼし、顔のゆがみやアデノイド顔貌(口元が突出した顔つき)になる可能性があります。

お口ポカンの改善方法

お口ポカンを改善するためには、以下の方法が有効です。

口周りの筋力トレーニング

「あいうべ体操」などの口腔筋機能療法(MFT)を行い、口輪筋を鍛えることで、口を閉じる力を向上させます。

鼻づまりの治療

アレルギー性鼻炎などが原因の場合、耳鼻咽喉科で適切な治療を受け、鼻呼吸を促進します。

正しい舌の位置の指導

舌の正しい位置(上顎に軽く触れる位置)を意識し、舌癖を改善することで、お口ポカンの予防につながります。

歯並びの矯正

不正咬合が原因の場合、歯科矯正によって歯並びを整え、口を閉じやすくします。

まとめ

お口ポカンは、見た目だけでなく、健康にも多くの悪影響を及ぼす可能性があります。早期に原因を特定し、適切な対策を講じることが大切です。お子さまの健やかな成長のためにも、日頃から口元の状態に注意を払い、必要に応じて専門医に相談しましょう。