虫 歯 治 療 cavity treatment

科学的根拠に基づいた虫歯治療
当院の虫歯治療は、「無痛治療・痛みの少ない治療」と「できる限り歯を削らないMI(ミニマルインターベンション)治療」の2つの理念に基づいています。技術と設備を駆使し、患者様ご自身の健康な歯をできるだけ長く保存できるよう、科学的根拠に基づいた治療を提供しています。
無痛治療・痛みの少ない虫歯治療の実現
歯科治療への恐怖や不安から、多くの方が必要な治療を先送りにし、結果的に虫歯が進行してしまうケースが少なくありません。当院では「痛みの少ない治療」を徹底的に追求し、以下のような先進的なアプローチを実施しています。
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治療前の不安や緊張を緩和する心理的アプローチ
痛みは心理的要因に大きく影響される感覚です。歯科治療への不安や恐怖による筋肉の緊張が、実際の痛みを増幅させることがわかっています。当院では以下の取り組みで心理的負担を軽減します。
・十分な事前説明: 治療内容や手順を丁寧に説明し、患者様の不安や疑問を解消します
・リラックス環境の整備: 治療室の雰囲気づくりや、緊張を和らげる声かけを心がけています
・笑気麻酔の活用: 「歯科治療が怖くてしかたがない」という方には、吸入鎮静法(笑気麻酔)を提供し、リラックスした状態で治療を受けていただけます -
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局所麻酔テクニック
- 表面麻酔による痛みの軽減
- 麻酔注射の第一の痛みは針を刺す瞬間です。当院では麻酔注射の前に、注射部位の粘膜に表面麻酔(塗るタイプの麻酔薬)を十分に塗布し、針刺入時の痛みを大幅に軽減します。
- 超極細注射針の使用
- 注射針の太さと痛みの強さには相関関係があります。当院では一般的な歯科用注射針(27ゲージ)よりもさらに細い、33ゲージ(直径わずか0.2mm)の超極細注射針を採用し、刺入時の痛みを最小限に抑えています。
- 麻酔薬の温度管理
- 室温の麻酔薬を注入すると、体温との温度差で痛みを感じやすくなります。当院では麻酔薬を専用のウォーマーで体温近くまで温めて使用することで、温度差による不快感や痛みを軽減しています。
- 電動麻酔器によるコントロール注入
- 麻酔注射の痛みのもう一つの要因は、麻酔薬を注入する際の圧力です。注入スピードが速すぎると組織が急激に拡張し、強い痛みを引き起こします。当院では電動麻酔器を導入し、コンピュータ制御による一定の穏やかな速度で麻酔薬を注入することで、この種の痛みも最小限に抑えています。
最先端のMI治療
(ミニマルインターベンション)
MI(Minimal Intervention:最小限の介入)は現代歯科医学の基本理念の一つで、「必要最小限の侵襲で最大限の効果を得る」ことを目指します。当院では以下の先進技術でMI治療を実践しています。
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ダイアグノデントによる精密診断
当院では、レーザー光を利用した虫歯診断装置「ダイアグノデント」を導入しています。この装置は、肉眼では判別できない初期の脱灰(将来虫歯になる可能性がある部位)を数値化して検出できるため:
・小さな虫歯の見逃しを防止
・「削るべき虫歯」と「様子を見るべき脱灰」の客観的な判別が可能
・予防的処置のタイミングを的確に判断
・不必要な切削を避け、健全な歯質を最大限に保存これにより、症状が進行する前に適切な予防処置を施し、大がかりな治療を回避することが可能になります。
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マイクロスコープを用いた精密治療
肉眼による治療では、微細な病変の見極めや健全な歯質との境界判断が困難です。当院では歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いて3〜20倍に拡大視野で治療を行うことで
・虫歯部分のみを選択的に除去
・健全な歯質を最大限に保存
・微小な亀裂や二次虫歯の早期発見
・精密な修復処置の実現マイクロスコープの活用は、特に「どこまで削るべきか」の判断を正確に行うために不可欠な技術となっています。
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歯科用レジンによる審美的かつ低侵襲な修復
従来の銀歯(金属インレー)による修復では、健全な歯質も含めて規格化された形に削る必要がありました。当院では、歯科用コンポジットレジン(プラスチックと無機フィラーの複合材料)を活用し
・虫歯部分のみを選択的に除去し、必要最小限の窩洞形成
・天然歯と同様の色調と透明感を再現
・接着性修復により歯質との強固な結合を実現
・金属アレルギーのリスクを回避コンポジットレジン材料は耐久性も向上し、適切な症例選択と技術で長期的にも安定した治療結果を提供します。
当院の歯髄温存療法
当院では「1本でも多くの歯を長く残す」という理念のもと、可能な限り歯髄を保存する「歯髄温存療法」に積極的に取り組んでいます。
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01間接覆髄法
- 神経に近い深い虫歯でも、最外層の感染象牙質のみを除去し、変色した軟化象牙質(再石灰化の可能性がある層)は保存します。
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02バイオアクティブ材料の活用
- MTA(Mineral Trioxide Aggregate)やバイオセラミックス系材料を使用し、残存した軟化象牙質の再石灰化を促進します。
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03歯科用レーザーによる殺菌
- Er:YAGレーザーなどを用いて残存細菌を不活性化し、神経に影響を与えることなく無菌化します。
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04ドックベストセメント法
- 高い殺菌力と歯質再生効果を持つドックベストセメントを適用し、歯髄に到達する細菌の侵入を防ぎます。
これらの技術を組み合わせることで、従来なら神経を除去するしかなかった症例でも、歯髄を保存し歯の寿命を大幅に延長することが可能になっています。
当院の虫歯治療の流れ
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持続的な予防プログラムの構築
虫歯治療の最終ゴールは「治療の完了」ではなく「再発防止と口腔健康の維持」です。患者様ごとにカスタマイズした定期検診とプロフェッショナルケア、セルフケア指導を組み合わせた継続的な予防プログラムを構築し、長期的な口腔健康をサポートします。
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02
精密な虫歯検査・診断
最初のステップとして、視診・触診、ダイアグノデントによるレーザー診査、デジタルレントゲン撮影などを組み合わせ、虫歯の進行度合いを正確に診断します。必要に応じてCT撮影も行い、歯の内部構造や周囲の骨の状態も詳細に評価します。
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03
個別化された治療計画の立案と説明
検査結果に基づき、患者様の口腔内全体の状態や生活習慣、年齢などの要素を総合的に考慮した治療計画を立案します。治療のメリット・デメリット、代替治療法、予後、費用などについて、わかりやすく丁寧に説明し、患者様と共に最適な治療方針を決定します。
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04
精密な虫歯除去と歯髄保護
痛みに配慮した麻酔を行った後、マイクロスコープを用いて虫歯部分を精密に除去します。深い虫歯の場合は歯髄温存を考慮した処置を行い、必要に応じてMTAなどの生体親和性の高い材料で歯髄を保護します。神経の治療が必要な場合は、精密根管治療を行います。
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機能的かつ審美的な修復処置
虫歯の大きさや位置、患者様のニーズに応じて最適な修復方法を選択します。
・小〜中程度の虫歯:コンポジットレジン充填
・中〜大きな虫歯:CAD/CAMセラミックインレー/アンレー
・広範囲の虫歯:オールセラミック/ジルコニアクラウン治療の目的は単に「穴を埋める」だけではなく、審美性、咬合機能、清掃性など多角的な要素を考慮した理想的な口腔環境の回復です。
詰め物・被せ物の種類と特徴
保険適用の詰め物・被せ物
保険診療で対応可能な修復物は、費用が抑えられる(1本あたり千円~数千円程度)というメリットがあります。
種類と特徴
- 前歯:硬質レジン前装冠(金属の上に白いプラスチックを張り付けたもの)
- 奥歯:銀合金インレー・クラウン(金属色)
自費診療の詰め物・被せ物
見た目や耐久性、生体親和性を重視される方には、自費診療による高品質な修復物をご提案しています。
種類と特徴
- コンポジットレジン
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・天然歯に近い色調と透明感
・最小限の歯質削除で修復可能
・小〜中程度の虫歯に適応
・費用対効果に優れる
- セラミックインレー/アンレー
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・優れた審美性と耐久性
・歯質と近い物性で咬み心地が自然
・生体親和性が高く、歯肉への刺激が少ない
・色調安定性に優れ、変色しにくい
- オールセラミッククラウン
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・最高水準の審美性を実現
・透明感や色調の再現性に優れる
・金属アレルギーのリスクがない
・前歯部や見える部位に最適
- ジルコニアクラウン/ブリッジ
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・セラミックの中でも特に高い強度を持つ
・奥歯の被せ物やブリッジに適している
・摩耗や破折に強い
・長期的な安定性に優れる
短期集中治療のご案内
お忙しい方や遠方からお越しの方のために、短期間で集中的に治療を行うプランもご用意しています。
4時間集中治療(治療費は別途自費診療):¥55,000
8時間集中治療(治療費は別途自費診療):¥110,000
診断書発行手数料:¥5,500
短期集中治療では、通常数回に分けて行う治療を集中的に実施することで、来院回数を減らし、早期に治療を完了させることが可能です。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
抜歯や神経を取らないといけないと言われた方へ
「もう抜くしかない」「神経を取るしかない」と他院で言われた歯でも、当院の高度な技術と設備を活用することで保存できる可能性があります。特に歯髄温存療法や精密根管治療は、従来の治療では救えなかった歯を保存するための重要なアプローチです。
諦める前に、ぜひ一度当院までご相談ください。患者様の大切な歯を守るために、最善を尽くします。